E-Mail
elfferding@ gmail.com

ドイツ語 Deutsch
Neuigkeiten
トピックス
エネルギー・トーチカ
エネルギー山

ドイツのエネルギー政策

エネルギー政策に関しては、 1990 年と比べて 2050 年までのドイツ国内の目標は大変野心的になっています。連邦政府が 第一次エネルギー消費を半減し、電力と熱エネルギー消費においてのリンク再生可能エネルギーの割合を倍に増やし、暖房や冷房などによる無駄なエネルギー消費を減らし、 建物の気候影響をゼロに減らそうとしています。脱原発を2022年まで完了させ、石炭もやめます。そのために、再生可能エネルギーの促進、エネルギー効率の向上、分散型のエネルギー供給、天然ガスや石油などの化石燃料の輸入からの独立、スマートグリッドや電気自動車の促進などを巡る議論が活発になっています。「環境保護」だけではなく、「省エネ」も最近、「変に我慢する」意味を明確に失い、むしろ先端技術を開発する要望がこもっています。

福島第一原発の事故により拍車がかかった脱原発のために、新しいエネルギー源を開発する「エネルギー革命」に関する熱心がさらに増えています。連邦環境省が2008年に行った研究によりますと、本は原発で得たエネルギーの3割を2020年までに再生可能エネルギーでカバーできます。リンクドイツ・エネルギー・エージェンシー(dena)によりますと、電力消費の52~58%を同年までに再生可能エネルギーで提供できると思われます。

特に風力と太陽光に関して、発電できる時点と電力需要が高い時点の調整が難しいために、エネルギーを蓄蔵する方法が求められています。自動車を蓄電池として使うことができるので、電力会社の電気自動車への関心がとても高くなっています。さらには温水タンクで熱を蓄蔵し、揚水発電所で電力を蓄蔵し、エネルギーをメタンや水素を作ってためておくことなどの方法がすでに普及しています。

いくつかの風力発電機、太陽光発電機、バイオマス発電機や分散型コジェネレーションシステムなどを一つの「バーチャル発電所」に束ねると、ベースロードとピークロードを局地的にかなり上手く調整できます。風力発電が多い北ドイツと電力消費が多い南ドイツをつなげる送電線の増設がそれでも必要とされています。

様々な法律がドイツの再生可能エネルギーの背景にあります。気候保全を目的に、2000年の再生可能エネルギー法(EEG)が再生可能エネルギーの電力に関する買取制度を設立しました。2007年のバイオ燃料割当法に基づき、自動車のディーゼルやガソリンに関する化石燃料とバイオ燃料の割合が決まり、2009年の再生可能エネルギー熱法(EEWG)が暖房や冷房に関する再生可能エネルギーを促進しています。また、EU域内で再生可能エネルギーのエネルギー消費に関する割合を20%まで引き上げるための指令が2009年に発行され、電力、発熱、冷房やモビリティの分野に関しての再生可能エネルギー促進法をそれぞれの加盟国に求めています。

道路交通やリンク港湾などを含むリンクモビリティがドイツでも重要なテーマとなっています。今の乗用車、大型トラックや船舶のほとんどが化石燃料を使い、CO2やNOX、そして粉じんを排出し、騒音や振動などの環境負荷を起こしています。連邦政府が電気自動車を2020年まで100万台まで増やそうとしていますが、2020年に見込まれている乗用車数が5000万台となっていますので、効果を余り期待できないでしょう。さらに、電気自動車を増やしても自動車が占領している公共空間が減らないだけではなく、自動車が再生可能エネルギーを使わないとCO2やNOXなどによる環境負荷が減らないことがたびたび指摘されます。

日本との大きな違いはエネルギーに関する契約の自由です。電力やガスの会社が以前、地域ごとに決まっていましたが、国内の電力市場が1998年、ガス市場が2004年に自由化されました。一般市民のエネルギーに関する意識がだんだん高まり、料金が少し高くても再生可能エネルギーを重視した会社と契約を結ぶ人が増えてきました。

ハンブルクの再生可能エネルギー産業クラスターが企業、研究所や関連機関の協力を深め、先端的な技術や素材の開発に力を入れることになっています。

トップに戻るトップに戻る

最終更新:2011年5月10日
© Susanne Elfferding. All rights reserved.