街を散策すると、ふっとごみに気がづくことはありませんか。人が捨てた、汚くて、場合によって得体も知れないごみを家まで持って帰って捨てるなんて考えませんよね…。しかし、無視もできないので、掃除をしてくれる人がだれかいればいいなぁ…。
このような問題を解決するために、ハンブルク市の清掃局が1995年に「ごみ掃除ホットライン」を設立しました。このサービスが祭りが終わってから溢れてしまったごみ箱、公園でたまってきた落ち葉やドイツの年始に街角で出没する捨てられたクリスマスツリーとお正月に楽しむ花火のかけらなど、何でも対応しています。
人口約175万人で、首都のベルリンに続いてドイツ第2位の大都市であるハンブルクの行政組織はあまりにも大きくて複雑です。市が「ごみ掃除ホットライン」を設立しても、特定な場所で特定なごみを掃除してくれる担当者を探し出すことは時間のかかる仕事で、住民がこのサービスにはあまり満足していませんでした。
その結果、市の環境局と清掃局が共同に行っている、まさに「スマート」なごみ掃除サービスが2001年に開始しました。担当者を捜す手間を省くために、容量120ℓのごみ箱、スコップとほうきを背負っている7台の小型車「スマート」がごみと戦う機動隊として働き始めました。このちびクルマが「WasteWatcher」と名付けられ、柔軟で速やかに「ごみ掃除ホットライン」へのクレームに対応しています。電話での受付は平日の朝7時から夕方7時までで、特に月曜日と火曜日に住民からの電話が殺到します。多い日には100人ほどからの依頼もありますが、普段は一日50人から70人です。
スマートな機動隊が各地区やごみの種類ごとの担当を問わずに、携帯のごみ箱に入れられるごみをすぐに持って帰ります。運べない物があった場合は、ちびが適切なクルマを呼んでくれます。おかげで、かかってきた電話の8割への翌日を含む2日間以内の対応が可能になりました。さらに、長期的な問題解決を図って、ごみがたまりやすい場所や原因を調べ、なるべく対策を探ることになっています。
この新しいサービスの素早い対応に住民が満足しているだけではなく、大きなゴミ箱を積んでいる小さいクルマが市内で目立ち、大きな宣伝効果を発揮しています。そのために、他の都市も同じようなサービスを導入し、または検討しています。
最終更新:2007年1月26日
© Susanne Elfferding. All rights reserved.