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二連結バスの色々

ハンブルクの二連結バス
ハンブルクの二連結バス

連結バスを見たことがありますか。日本で言えば、千葉市の京成バスや神奈川県藤沢市の神奈川中央交通などが現在、連結バスを走らせていることは有名です。同じようなバスはドイツにもありますが、今はさらに二連結バスも登場し、2007年には初めてそのハイブリッドバージョンの実験が行われました。

ハンブルクの中心市街地では、二連結バスが乗客の多い路線を走っています。現在はベルギー製の「バンホール(VanHool)AGG 300」が使われています。2005年に初めて製造されたこのバスの全長は約25mで、約180人が乗れます。そのうち、50名ほどが座れます。バンホール社の二連結バスが360馬力のディーゼルエンジンを積んで、乗客を力強く目的地まで運んで行きます。

二連結バスのハイブリッド車両

しかし、ハンブルクの二連結バスがさらに生まれ変わろうとしています。スイス製の「ヘス・フォスローキーペ・ライトラム(Hess-Vossloh Kiepe lighTram)」が2008年5月21日以降、ハンブルク市内で4週間もの実験運行を行いました。バンホール社の二連結バスと同様に、二連結バス「ライトラム」の全長は約25mですが、エンジンが全く違います。新しく開発された、310馬力のハイブリッドエンジンは一つのディーゼルエンジンと二つの電動機の組み合わせからなっています。ブレーキを踏む際に発生するエネルギーも効率よく使われて、普通のディーゼルエンジンと比べてのエネルギー消費が2~3割低いとされています。メーカによると、アルミ製の車体が25年ぐらいの寿命を持ち、その寿命は従来の路線バスと比べて倍以上となり、遙かに長いそうです。さらに、新型連結バスのボディーが軽く、エネルギー消費削減にも効果があると言われています。

8輪の二連結バスにはもう一つの特徴があります。ハンドルを切ると、前車輪だけではなく、後車輪の角度も変わります。真ん中の4車輪は駆動輪です。このため、全長約25mの二連結バスでも従来の全長約18mの連結バスと同じぐらい狭いカーブを曲がることができます。

乗り心地も良いそうです。大型車両のディーゼルエンジン独特の騒音もほとんどなく、バス停で待っている人に不快感を与える排気ガスも少ない。電動機が使われているのでバス独特の振動や発車時のなめらかでない動きなどもないそうです。さらに、低床バスで乗りやす、車両内外のデザインはとてもおしゃれなものです。

ハイブリッドの二連結バスが2007年7月18日に、スイスのツーク市で初めて紹介・実験されました。最近はスイスの他の都市やドイツのテュービンゲンやミュンヘンなど、各地で実験されていますが、今後は普及するのでしょうか。

この新型二連結バスがハンブルクで導入されるかどうかはまだ不明です。試験運行でバスのパフォーマンスを評価した上でのメーカとの交渉もあるので、この新型バスが導入されてもハンブルクでハイブリッドの二連結路線バスには乗れるまでにもう少しの時間がかかりそうです。


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最終更新:2008年7月20日
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