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自転車道

リンク2009年の法改正と自転車道を使うときのリスク
リンク1997年の法改正
リンク自転車道の種類(説明と写真を含む表)

自転車で交通事故にあうリスク
自転車で交通事故にあうリスク(参考:Linderholm, Leif: Signalreglerade korsningars funktion och olycksrisk för oskyddade trafikanter - Delrapport 1: Cyklister. Institutionen för trafikteknik, LTH: Bulletin 55, Lund 1984)

2009年の法改正と自転車道を使うときのリスク

ドイツでは、自転車道に関する規則が「道路交通規則(StVO)」と同規則に関する行政命令(VwV-StVO)に基づきます。2009年9月1日をもちまして、両規則の改正が有効になります。「道路交通規則」の自転車に関する基準は変わりませんが、行政命令が変わりますので自転車道がまた変わると思われます。

この規則改正の背景には自転車で事故にあうリスクの再評価があります。「歩道内自転車道の安全神話」に以前から一石を投げかけたのは内部リンク「全ドイツ自転車協会(ADFC)」ですが、その考え方を支えている研究結果が数多くあります。「連邦交通建設都市開発省(BMVBS)」の研究機関である「連邦道路工学研究所(BASt)」などの研究がその内にあります。

しかし、歩道無い自転車道を走って、何が危ないでしょうか。

まずは整備状況が良くない自転車道や障害物がある自転車道があります。でこぼこな道、違法駐車や伸びすぎた植物などが自転車交通を邪魔します。歩行者が自転車道の立ち入って、歩行者との事故が発生することはあります。しかし、何よりも問題となっているのは自転車がクルマから認識しにくいことです。沿道駐車して、突然ドアを開けて自転車との事故を起こすことはまれにありません。クルマが出入り口から道路に出ようとしたときや曲がって自転車道を渡ったときの事故も少なくありません。デンマークで行われた研究の結果、自転車道を走ると事故に遭う確率が3倍です。曲がることや左側の自転車道を使うことは10倍以上のリスクをもたらします(上の図参考)。

舗装の維持管理が車道とともに行われているので車道内の自転車交通がさらに財政的に有利です。その上、自転車にとっても走りやすいメリットがあります。

なお、以下の規定が9月1日以降有効になります(自転車道の種類に関しては、以下の表を参考)。

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1997年の法改正

「道路交通規則」と同規則に関する行政命令の1997年の改正をきっかけに、自転車道が3種類から10種類に多様化し、初めて車道内でも自転車道ができるようになり、整備状況などにより「走行は義務」の自転車道と「走行は可能が、義務でない」自転車道の区分もできました。その結果、市町村が狭い道路でも自転車道を現地の状況に応じて柔軟に整備でき、賢い道路空間の再配分が可能になりました。

自転車道を主に交通量の多い内部リンク道路、または自動車交通の速度が速い道路沿いに整備することになっていますが、さらに歩行空間を確保するべきです。その一方、自転車道が不要であり、速度制限が厳しい「ゾーン30」を住宅地内でなるべく整備するように、道路交通規則が促しています。

「走行は義務」である自転車道には「自転車道」標識があるが、「走行義務はないが、走行が可能」の自転車道には「自転車道」標識が無く、指定が路面表示や構造により行われています。詳細な整備基準が「道路交通研究所(FGSV)」により制定され、利用義務を「特別な危険のある箇所に限るべき」であることは2010年のリンク連邦行政裁判所判決により確認されました。

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自転車道の種類

種類 車道内外 走行義務 特徴 整備事例
自転車専用道 車道外 有り 自転車以外の車両や歩行者が使ってはいけない自転車専用特別道で、車道と歩道とは構造により分離されている。 自転車専用道
自転車専用車線 車道内 有り 自転車以外の車両や歩行者が使ってはいけない自転車専用特別道で、車道とは白い実線により、歩道とは構造により分離されている。自転車専用道の整備が不可能の場合は整備できる。 自転車専用車線
分離されている歩行者・自転車道 車道外 有り 自転車以外の車両や歩行者が使ってはいけない自転車専用特別道で、車道とは構造により、歩道とは白い実線や舗装の色などにより分離されている。自転車専用道や自転車専用車線の整備が不可能の場合は整備できる。 分離されている歩道・自転車道
分離されていない歩行者・自転車道 車道外 有り 自転車以外の車両や歩行者が使ってはいけない自転車専用特別道で、車道とは構造により分離されているが、歩道とは分離されていない。自転車専用道や自転車専用車線の整備が不可能の場合で、歩行者との混合利用が可能の場合は整備できる。 分離されていない歩道・自転車道
自転車保護車線 車道内 無し 車道とは白い破線により分離され、歩道とは構造により分離されている。自動車が必要に応じて踏み入っても良いが、自転車に特別に配慮しなければならない。 自転車保護車線
自転車専用道路 車道内 無し 自転車交通の多い道路区間、または自転車道ネットワークの幹線道として整備されている道路区間。自転車交通が優先で、自動車が走行速度や走り方を自転車に合わせなければならない。自動車の進入をなるべく沿道居住者に制限するべきである。 自転車専用道路
自転車は反対方向で走行可能一方通行道路 車道内 無し 全面的な交通計画が作成されている場合で、連続的な自転車交通ネットワークに必要である場合は指定が可能。特に出入り口に関しては自転車を誘導しながら車にわかりやすくする特別な工夫が必要である。 一方通行道路
自転車走行可能バス専用車線 車道内 無し 交通事業者の同意があった場合は可能。自転車はバス専用車線を走行できるが、一般車道も走行可能である。 自転車走行可能バス専用車線
自転車走行可能歩道 車道外 無し 自転車は歩道や歩行者ゾーンを走っても良い道路区間。しかし、自転車が歩行者に特別に配慮し、走行速度を歩行者に合わせなければならない。 自転車走行可能歩道
走行義務のない自転車道 車道外 無し 現在の技術・安全基準を満たさないため、走行義務が外されている古い自転車道。 走行義務のない自転車道

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最終更新:2010年11月19日
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